芸者の小美代姐さんの一代記。バラックでの新婚生活、鬼のような姑との生活、夫との離別、二号さんとしての苦労、そして最後の結婚での介護生活。
どろどろの愛憎劇、修羅場の連続となるべきところを、小美代姐さんは「人が気持ちのよくなることをやる」「明るく」「感謝」で行動し、明るく乗り切ってしまう。
艱難辛苦汝を玉にす、かわいい子には旅をさせろ、が頭に浮かぶ。振り返ってみると苦労ばかりの人生だったはずなのに、いい一生だったと振り返れる、そんな生き方の出来る小美代姐さんは幸せだし、こんな人にあってみたい、とも思う。 読んで損はないです。
芸者生活は大変だ: ★★★ (華やかそうで苦労ばかり、人をもてなす職業は好きでないと出来ない。 対照的に医者が悪く描かれているのも面白い)
親の背中をみて子は育つ: ★☆☆ (子供は親の苦労がわかるんだね)