湯治宿の訪問記。いまも湯治客をターゲットにしている温泉宿は東北を中心に多くある。一湯ごと実際に宿泊した紀行本。連絡先や料金、効能や地図まであるので、ガイドブックとして○。
湯治宿=ぼろ家が成り立つようだが、筆者はボロにも意義と存在価値を見出しているようである。つまり「湯が第一」。湯に入る以外は部屋でごろごろ、同宿の人たちとの会話が正しい湯治であり、これでこそ農作業・漁業の骨休めになる。今流行のグーリーンツーリズムの原点というのが筆者の論点。
内容は、楽しく、ためになる。 読むと行きたくなる。 美坂哲男の「山のいで湯行脚」にも通じる楽しい本。
手元においてじっくり眺め、湯治の計画を練るのには最適( 2,300円で買い/定価1,700円)