歌舞伎町生まれだし、家からも近かったから庭のようだった。最近ご無沙汰していたら、中国マフィアの巣窟になっているらしい。
台湾派から大陸の中国マフィアに主役が移り、北京、上海に分かれれての抗争中である歌舞伎町が舞台。日本人母と台湾人との間に生まれた劉建一は、いまは歌舞伎町の故買屋。かつての仲間 富春が上海派を襲ったことから、上海派の頭目から探し出すことを強要される。保護者だった台湾派のドンから上海派に売られた劉、、登場人物すべてに裏がある。富春を知るという女も話すことは嘘だらけ、情報を早く知り、騙し合いの駆け引きに長けた者が生き延びる。舞台も人物も魅力的、息をつかせぬ勢いで一気に読ませる。2,100円/定価1,456円+税