2010年4月27日火曜日

鎮魂歌 不夜城II

歌舞伎町は上海派と北京派の中国マフィアで均衡していた。
北京派の稼ぎ頭であるカード偽造のリーダーが殺され、犯人探しに躍起になる。刑事崩れの「滝沢」は北京派に使われるが、不手際から徐々に壊れて行く。実行犯の「秋生」、上海派、北京派巻き込んでの大抗争に至る過程が、スリリングで息をつかせない。滝沢と秋生が主役と思いきや、仕掛けたのは、かつての保護者「楊偉民」を不倶戴天の敵として殺そうとしていた劉建一。前作『不夜城』にも増して幾重にも重なる仕掛けと騙し合い。その中で翻弄され、破滅して行く人間たち。
結果として劉健一は楊偉民を歌舞伎町から追い出すが、二人の決着は自作に持込されるのか? 次作も読みたい!! 2,100円/定価1,500円