五郎八を初めて飲んだのは、新潟出身の友人が差し入れてくれた納会でのこと。このときは瓶詰めだったが、清酒のすっきりとさと対極にあるどっしりとした飲み口に驚いた記憶がある。
年末になると杉樽で香りをつけた五郎八を近所で売り出す。口に含むと、米をまるごと味わうような甘く濃厚な五郎八に薄化粧をしたようなすっきりさが加わる。おまけの金箔を浮かべて飲めば華やかさが加わり新年を祝うのにもってこいだ。
難しいのは合わせる肴。 味が濃いし甘いから、肴を食べずに飲み続けることになる、とアルコール度が高いからあっという間によってしまうのも正月向き。