江戸の文化と暮らしをそのままで日本から独立して鎖国した『江戸国』に入国したのは、かつて江戸国で重病にかかり治療のために日本に出国した辰次郎。住み込み先は長崎奉行所の出張所。裏から手を回して辰次郎を入国させたのは、長崎奉行。同じ病が流行っているのに、打ち手を探そうということだ。出国前の記憶を全く失った辰次郎は、故郷を訪ね、徐々に記憶と病の元に迫っていく。病を広めている一派は辰次郎を妨害。
江戸国の発想は面白いが、中身は中途半端な推理小説。腕時計をした和服を着た男が携帯電話をしている表紙の通り。 奉行のキャラクターにも違和感あり。
途中までは面白いのだが、謎解きが進むに連れ失速。選考委員が絶賛したファンタジー大賞ってこの程度のものなの? 830円/定価1,400円