2009年7月24日金曜日

ウイスキー&シングルモルト完全ガイド (イギリスガイド)

モルトウィスキーのガイド本。スコットランドが中心として、アイルランド、日本、アメリカ、カナダと一応網羅してあるが、アメリカ、カナダはブレンドも多いので、注意。あくまでスコットランド+日本のガイドととらえるべき。
スコットランドでは、有名どころは一応さらってある。 ゴードン&マクファイルのボトラーまで入れたのは立派だが、もっと詳しくないとガイドとはいえない。
目配りのよさでは日経BPの「スコッチ紀行」が役に立つし、土屋守の「スコッチウィスキー紀行」も愛情溢れた文章が魅力だ。この本の売りのテースティングも、インタネットで、いくらでも出てくる時代。1,500円の価値があるかは? 写真はきれいで、紀行も軽く読めるので、暇つぶしにはいいかも。

2009年7月23日木曜日

吉宗 茶碗蒸し (長崎みやげ)

長崎の名店「吉宗」。「よしむね」と読みそうだが、「よっそう」である。
創業慶応二年が誇らしい。1866年だから明治改元の二年前。新撰組や坂本竜馬の活躍した時代である。150年近くも店を続けるというのはすごいものだ。
みやげは茶碗蒸しだが、茶碗のみ。中身はない。持ち帰り用として冷凍茶碗蒸しもあるのだが、この容器に入れて食べれば、「吉宗」でたべるのと同じ、というわけ。吉宗が有名なのは、大きさ。 この茶碗は「大」だが、カツどんの丼をほんの少し小さくした程度。
買ったけれど、まだ茶碗蒸しは作っていない。

2009年7月22日水曜日

道具屋殺人事件

噺家推理小説の新しい書き手発見。落語好きには堪えられない面白さ。のっけの道具屋がまるで速記のようでいきなり引き込まれる。 
噺家版ロッキングチェアディテクティブ、つまりは座椅子探偵の出現、山桜亭馬春。モデルは江戸前の春風亭柳朝。第一話の「黄金餅」の演出は本当にあったのだろうか。やったらすごいだろうね。談志の「黄金餅」が好きだけれど、彼はやらないだろうな。弟子の談春ならやりそうなきがする。
噺家探偵といえば、今までは上方の笑酔梅寿の独壇場だったから、江戸前探偵が出来てうれしい。寿笑亭福の助もがんばれ。
お勧め、読んでソンはしないぞ。落語好きならさらに赤丸お勧め。

2009年7月21日火曜日

フォドーズ スコットランド (イギリスガイド)

日本と欧米のガイドブックは全く違う。 
日本のガイドが写真を多用するのに対して、欧米のガイドは文章で勝負だ。このフォドースのガイドは本文365ページもあるのに、写真は表紙の一枚だけ。スコットランドを11の地域に分けて解説。地域ごとに2-4日の周遊プランを提供している。
フォドーズお勧めリストもユニークだ。宿泊、レストラン、見所など、一押しと、お勧めの二段階で表示。ただし、数はすくない。 だが、最大の違いは、日本のガイドが有名観光地や都市偏重であるのに対して、地域を満遍なく紹介していることだ。 
今日本で一番詳しい海外ガイドは「地球の歩き方」だろうが、この本だけで旅のプランを作ることは出来ない。取り上げていないところが多いのに、有名観光地は詳しすぎるからだ。このフォドーズでは、文章を読んで行きたい所を決め、プランを作ることが出来る。今年の夏のスコットランド旅行は、この本で組み立ててみた。さて、どんな結果になるだろうか。

2009年7月20日月曜日

寧記豆豉香魚 (台湾みやげ)

小魚を豆豉とオイルに漬け込んだもの。シラスにするようなカタクチいわしの稚魚だろう、歯ごたえと甘みがある。噛んでみると豆豉の旨みと魚の甘みが油に溶け出した濃厚な味わい。
辛いものもあるようだが、これは辛味はなし。 そのままではお粥のおかずにでもするのだろうか。 ご飯でもおいしそう。 今回は調味料として使ってみた。 コシのあるワカメを卵と一緒に炒めてみた。うまい、ご飯が何倍でも進む味。 ゴーやと炒めてもいいらしい。 
魚好きな中華料理ファンには答えられない味。満点。

2009年7月19日日曜日

旅名人シリーズ スコッチウィスキー紀行 (イギリスガイド)

モルトウィスキーが世に知られるようになって20年は経っただろう。
海外みやげといえば「ウイスキー」「ブランデー」といっていた時代はブレンド一辺倒。 初めて飲んだのは「グレンフィディック」、三角ボトルで味も素直。うまくてびっくりした。「グレンモーレンジ」は個性的。ウィスキーもいろいろあるんだなぁ、と知ったころから、いつかはモルト蒸留所めぐりをしてみたいと思っていた。
そんな人が多かったのか、個性的な旅、で売り出した日経旅名人シリーズの二冊目がこの「スコッチウィスキー紀行」。蒸留所の多く集まるスペイサイドから、ハイランド、誰でも知ってるアイラ島まで、34の蒸留所をその地域の特徴とともに伝えている。
蒸留所めぐりには必須の一冊、ビジターセンターの有無、予約の要否、電話番号、営業時間まで必要な情報は十分。
読むと行きたくなること、確実。

2009年7月18日土曜日

チャルゴアチャ (韓国みやげ)

韓国のスナック菓子。 せんべいの一種かなぁ、という味。 3cmくらいの円盤型で真ん中は少し膨らんでいる。 味は、塩味。 せんべいのように硬くはなく、やわらかい。 カッパえびせんのような食感。
あまりおいしくはないなぁ。

2009年7月17日金曜日

日本の秘境+うまいもん ツーリング (ツーリング本)

ツーリングは走ることが単純に楽しいわけだが、その先にうまい食べ物や面白いものがあればもっといい、目的地ができて行き先も決めやすい。
ネモケンの「うまいもんツーリング」は春夏秋冬お勧めの美味とツーリング。ちょっと近場が多いのと、値段高めで、実用度はB-くらい。
もう一つの未飛人の「日本の秘境ツーリング」は、本当の秘境でないトホホスポットの連続だから、ソローツーリングでは絶対に行かない。タンデムしてたら、もっとましなところにいくだろうから、 実用度はC-といたところか。
どちらも楽しいから◎。 東京ブックフェアの会場で二冊で1000円。

2009年7月16日木曜日

深川黄表紙掛取り帖【二】 牡丹酒

元禄の世、高知で見つけたうまい酒と肴を江戸に広めるために、江戸から高知へと四人組が活躍。深川黄表紙掛取り帖シリーズの第2弾。
時の権力者や豪商のバックアップを得て、金はたっぷり、後ろ盾も十分、高知への道中も江戸・大阪での広めの仕掛けも大成功。妨害者までも味方につけて、楽しく痛快に読めるスカッと本。
紅一点の雅乃も男3人も魅力的。蔵蔵との恋もだんだんと盛り上がり、最後はお約束の大団円。
気楽に楽しく、面白く読める。 お勧め。
4人組の説明はほとんどないので最初はちょっと混乱。説明があってもよかったかも。 第一巻も読んでみたい。

2009年7月15日水曜日

300日3000湯めぐり 日本一周

超人(鉄人?)加曾利さんの毎日ブログを更新しながらの日本一周バイク旅。毎日10湯がノルマ、最終的には3,063の温泉に入ってしまうのだからまさに超超人である。 バイク乗りには気力・体力が溢れている超人が多いけど、群を抜いている。サポートしたマップルもすごい。
せっかく行った温泉でも断られたり、雪や雨でのツーリング、つらいことも多く語られているが、読んでみると「行ってみたい」つのる不思議な本。加曾利超人パワーが伝わるのだろう。一面の雪景色、でもバイクにのるなんて、すごすぎる。 最後の心に残る温泉はちょっとおかしい。
温泉ガイドとしてもツーリングガイドとしても使える濃い内容の上下二巻。でも、バイク乗りじゃないと手に取らないかも、、、 とってもいい本だから読んでみて!

2009年7月14日火曜日

スコットランドを旅する (イギリスガイド)

中南部を中心としたスコットランドガイド。 ハイランドの記述は少なく通り一遍で、この辺の情報を求める向きには期待はずれ。
車がなくともアクセスが簡単はところが中心。特記は写真がきれいなことで、いつも天気の悪いイメージのあるスコットランドでは取材も大変だったろう。
5月のウィスキー・フェスティバルで飛び込みで宿を探したらどこもない、たまたま紹介してもらったらモルトファンには有名なクレイギラヒホテルだった、との記述があるが、本当かなぁ? 普段の夏でも予約が難しいところだけれど。ましてウイスキーフェスティバルの時期、場所もかのマッカランのあるところだし、、、
こうしたちょっとした?が気になるところ。
ガイド本よりも写真集としてどうぞ。

2009年7月13日月曜日

Concord Porter (コンコード ポーター)

これも今はなきConcord Brewery のポーター。 濃いブラウンでクリーミー、深く焙煎されたモルトと潤沢なホップが生み出す濃厚な味わい、煙草あるいはコーヒーのような深いアロマが感じられる。Concord Breweryのなかでは一番好きだった。
ラベルもいい、蒸気機関車の前でポーズを取る駅員。Concordにも鉄道駅があったが、20世紀初頭の駅の味わいがある。 マイナスの気温の寒い冬、仕事帰りに駅舎まえのレストランで呑む一杯のポーター。ニューイングランドだからパブもあったに違いない。 BeeradvocatのレーティングではB+でなかなかの高得点。

2009年7月12日日曜日

New England Rail album 東京ブックフェアで買う

東京ブックフェアで開催されていた洋書バーゲンに行ってきた。アメリカの昔の鉄道本を探しに行ってきた。
で、買ってきたうちの一つがこれ。筆者は世界恐慌後の厳しい時代に、運良くニューヨーク州シェラキュースの出版社に職を得、教科書セールスとしてニューイングランドを担当した。もともと鉄道好きであったので、出張を鉄道で行い当時の機関車の写真を数多く残した。 これを1989年にまとめて出版したのがこれ。 バーゲンで1,000円だった。
Boston & Main Railroad、Main Central Railroadなど、懐かしい名前が沢山出てくる。読むのがもったいないので、少しずつ眺めることにしよう。

2009年7月11日土曜日

七味唐辛子 (善光寺みやげ)

善光寺土産といえば、七味唐辛子。何でもここ善光寺門前の「八幡屋礒五郎」は日本三大七味唐辛の一つだそうだ。 ちなみに後の二つはホームページによれば、浅草「やげん堀・中島商店」と京都・清水の「七味家本舗」だそうである。
唐辛子は細かく挽いてあるのも繊細で良し。ブリキ缶に味わいがある、今回のは特に御開帳記念特別缶、ご利益もありそうだ。
辛いものは大好きだから食卓には大瓶で常備。香りも高いが辛味が立っていて唐辛子の旨みを感じられる。辛いといっても中国の唐辛子油漬けのような厳しいから差ではない。 マイルドで中庸、あう意味おとなしいが、これが特徴か。

2009年7月10日金曜日

芸人の了見

90年代を中心として作者が寄席芸人について語った「当世芸人事情」、山藤章二氏との対談、 早野凡平と春風亭梅橋の評伝、 そして ユートピアとビートたけしを題材とした小説、と盛りだくさんの演芸評論集。あとがきにあるように「寄席」のように作者のさまざまな芸を堪能することが出来る。
もう20年も前に、小朝・志の輔の次は誰、と予測し、今まさにその通りになっているのは慧眼。 「市馬に六代目 小さんを継がせたいとおもった」、いいなぁこの言葉。残念なのは、志ん生一門。美濃部美津子さんとの対談は哀しい。馬生、志ん生早世が本当に悔やまれる。 
「わが愛しの芸人たち」の続編とも言うべきもの。 正・続読むと二倍楽しいぞ。

2009年7月9日木曜日

火腿玉米濃湯 (ハムととうもろこしのスープ)


台湾に行くといつも買う物がある。 このスープもその一つ。クノールのハムととうもろこしのスープのもと。これも水で溶いて温めるだけのインスタントだが、味はなかなか。
パッケージの通りできちんとハムもとうもろこしも入っている。ポタージュではないが、とろみがついているので、旨みがぎゅっと凝縮され、しかもさめにくい。 濃い出汁に少しの台湾フレーバーがあり、これもやみつきになる味。 胡椒をかけるとまた旨さが増す。

2009年7月8日水曜日

トヨタ・ストラテジー

トヨタ自動車70年の歴史は度重なる危機と克服であったという。偉大な発明家・佐吉の遺伝子を持った豊田一族、そして金庫番・番頭として彼らを支えた経営幹部たちによる、確かな戦略の立案、不断の努力による確実な事業遂行が、70年後の世界一を達成したことを、本書では、事実の積み上げで丹念に明かしていく。
豊田英二の指揮の下で、クラウンからカローラにいたる開発とカンバン方式の確立は、時代と企業の志と気迫が感じられる読み応えのある部分である。日本全体が「復興」から「東洋一」へ、次の目標の「世界一」に邁進できた幸せな時代でもあった。
半世紀以上も世界一であり続けたGMも今はない。トヨタは海図なき世界の自動車産業をどうやってリードしていくのか。問題提起が終章である。

島の人 昆布重ね巻 利尻島みやげ

Webによれば、礼文島の売店で販売していたが、TV放映をきっかけに大ブレークということである。
虹鱒を海で養殖した「サーモントラウト」の昆布巻きだが、思い切り「甘く、やわらかく」を狙ったものだ。ブレークしたのだから狙いは当たったのだろう。
確かに普通の昆布巻きとはずいぶん違う。昆布はどろどろになるまで煮てあるし、魚は圧力鍋を使ったのだろう、骨までがふにゃふにゃになるまでやわらかい。味は、ただ甘い。これでは素材のよさ(悪さ
)はわからないし、表示どおりサーモントラウトだとするとノルウェー、チリ産の輸入だから、わざわざ礼文島まで出かけて買うほどのことはなかろう。 離乳食ではないのだから、昆布も鮭も歯ごたえのあるものを食べたい。 そして甘くないものを。
 

2009年7月7日火曜日

談志の迷宮 志ん朝の闇

題名と作者から、筆の立つ立川流の落語家による「落語論」として手に取った。 目次を見ると落語の演題であるし、、でも、末広なんていたかなぁ? と思いながら、、、
これは、決して「落語論、落語家評論」ではない。作者の落語鑑賞人生がテーマだ。作者の人生回顧録いってもいいかな。筆者の落語鑑賞のスターがこの二人だった、というのが、題の所以であろう。
かつて「志ん朝」対「談志」の贔屓の張り合いがあった、今で言ったら「小三治」対「談志」だろうか。その前は「文楽」対「志ん生」、「圓生」対「小さん」なんていうのはあったのかな? 今なら誰だろうか? ううぅん悩むね。 落語ブームといわれているけど、どうなんだろうか? 正蔵と三平の襲名? 笑点人気? 確かに寄席は人が入っているし、落語会もにぎやかだけれど。 不思議。

2009年7月6日月曜日

容疑者Xの献身

うまく書かれた推理小説。娯楽小説として楽しめる。テンポもいいしストーリーもストレートなので、さらりと、のど越し良くすんなり読める。
石神は将来を嘱望された数学者だったが、その才能を生かすことが出来ず今やさえない高校数学教師である。彼は完全犯罪を目論むが、旧友の大学教授が疑問を持ち謎解きに挑む。この謎解きと狂言回しの同窓の刑事のやり取りが楽しい。
直木賞受賞とは読んだ後で知ったが、推理小説でも直木賞になるんだ、ミステリを純愛小説という読み方も出来るんだ、という意味で仰天。

2009年7月5日日曜日

浅間酒造 秘幻

浅間酒造の秘幻。大吟醸から本醸造まで6種類もの秘幻があるのだが、これは特別本醸造で2,100円。冷で飲んでみると味が薄っぺらで旨みがない、といって吟醸のようにサラリとしたのど越しでもなく重い感じ。ところが、ぬる燗にしてみると味も印象も一変。これが同じ酒かと思うほどの変りよう、ふくよかで香りが立ち、味わいも円くなる。 確かに「酒類鑑評会のお燗の部にて優秀賞を受賞」は伊達ではない。酒そのものを味わいたいうまい酒。値段も手ごろだし。 大満足。 
わざわざ買いに行くには少し遠いのが難点。

今日のジョグ: 4.8km (31'20" iPodで音楽を聴きながらゆっくりはしる、の二日目。 いいヘッドフォンが欲しくなった)

2009年7月4日土曜日

たかやしろ Seibel9110

たかやしろファームのワイン。自らがワイン専用種を栽培しワイナリーまで作ってしまったという信州中野市のすごい専業農家の人たちのワインである。
最近本家フランスではあまり作られなくなったというSeibel。テーブルワインにでもいいかな、と思い購入した。農協の販売所(JA中野市農産物館オランチェ)でキノコや玉葱と一緒に売られていたから、正直味の期待はしていなかった。
呑んでみるとうまい。 軽いのみ口だが、爽やかな酸味とりんごのようなフレーバーが楽しめる。和食に合うというのも納得。白身の魚やエスカベージュなどにもはいい感じ。逆にクリーム煮やパテなど重いものには合わせずらい、もう少ししっとりした重みが欲しくなる。

今日のジョグ: 7.6km (52'33" iPodで音楽を聴きながらゆっくりはしる)

2009年7月3日金曜日

Concord Pale Ale (コンコード ペールエール)

今はなきConcord Breweryの主力であったペールエール、APAすなわちAmarical Pale Aleである。
アメリカ発祥の地コンコードを名乗るだけあって、ピューターのジョッキ、羽ペンとラベルのConcordが誇らしい。
ホップの強い香りがあるが、クリスピーで飲みやすい。beeradvocateの評価では B-。 中にはニューイングランドのペールエールでは突出した出来、というありがたいコメントもある。
コンコードにいたときには、よく飲んでいた。半ダースのパックで7,8ドルだっただろうか、もう呑めないとなると本当に残念。

2009年7月2日木曜日

ハーレーダビットソンの世界

縮んでいる二輪業界でハーレーだけが売れている。優れたマーケティングの成果という人が多い。
毎週のようにどこかで商談会という名のイベントをやり、全国規模のユーザフェスティバルを仕掛け、津々浦々までチャプターというユーザ会を組織している。月に一度はツーリングのお膳立てをし、普段着からライダースーツ、子供や犬の衣装まで提供するというきめ細かさ。だから、ファッションに自信のない親父でも安心。 その上いくつもの月刊誌がカスタムという改造を指南し、ユーザと愛車の紹介にも多くのページを割いているから、雑誌登場のチャンスも多い。
プリンターは本体より消耗品で儲けるというが、ハーレーも同じ。売った後のカスタマーロイヤルティを保っていることが成功の鍵だ。継続して金を落とす仕掛けを作ったのは見事。
この本は、しかしちょっと残念。ハーレーの歴史、モデル、エンジン、構成も内容も昨年出版されたハーレー検定とほとんど同じ。そうと知りつつ読んでしまうのは、「ハーレーダビッドソンの世界」にどっぷり浸かっているからか。 ハーレー検定を持っていない(いや持っていても)薀蓄の種本としてファンなら持っておくべき。

2009年7月1日水曜日

ちょいな人々

のっけから引き込まれる。もてない、ダサい中年課長がカジュアルフライデーと女性新入社員に振り回される「ちょいな人々」。 こんな人、いそうだなぁ、というキャラクター設定。 気を持たせておいて最後にストンと落とす落ちの見事さ。うまいなぁ 萩原浩。
楽しかったのは、表題にもなっている「ちょいな人々」。会社人間が必死に会社の方針に従おうとする努力の空回り。一昔前なら、「企業戦士」としてたたえられた人たちの滑稽さが身に染みる。 「いじめ電話相談室」のしたたかな女性カウンセラーと杓子定規で融通の利かない元校長。 これもかつての規範がひっくり返るさまの切り取り方がうまい。 最後の「くたばれ、タイガース」したたかな女性陣とふがいない男たち。
楽しめました。