のっけから引き込まれる。もてない、ダサい中年課長がカジュアルフライデーと女性新入社員に振り回される「ちょいな人々」。 こんな人、いそうだなぁ、というキャラクター設定。 気を持たせておいて最後にストンと落とす落ちの見事さ。うまいなぁ 萩原浩。
楽しかったのは、表題にもなっている「ちょいな人々」。会社人間が必死に会社の方針に従おうとする努力の空回り。一昔前なら、「企業戦士」としてたたえられた人たちの滑稽さが身に染みる。 「いじめ電話相談室」のしたたかな女性カウンセラーと杓子定規で融通の利かない元校長。 これもかつての規範がひっくり返るさまの切り取り方がうまい。 最後の「くたばれ、タイガース」したたかな女性陣とふがいない男たち。
楽しめました。