2009年6月25日木曜日

なにわ忠臣蔵伝説

大阪にも講釈師がいたのか? というのがこの本を手に取った理由。 朝日信心文学賞も受賞しているし、表紙も面白そうだし、で、期待しつつ読んでみた。
大阪の天神斎一門は忠臣蔵のみを語るが、一門全員で六名しかいない。月例会は一門の総数と同じくらいの客しか入らないという有様。 若手の雪だるまは、先の見えない講釈をそれでも続けようとしている。総領弟子の雪まじりの失踪は残った一門の結束を固めるが、、、という話。
忠臣蔵の語りが目に浮かんだり、エピソードで面白いところもあるのだが、全体を通して見ると何が面白いのやらさっぱりわからず。「山科閑居」のパロディを書きたかっただけなのか? 講談は好きだが、これはお勧めしない。