新宿署のマル暴刑事「生方」は、銃の取締に力を注ぐが、担当の歌舞伎町に3,000人はいるという暴力団や中国マフィアの中での仕事に徒労感に囚われている。腕がいい一級の刑事であるにもかかわらず、関西暴力団の鉄砲玉に紹介された中国人を恋人に持つことから、署内でも疎まれていて、退職を真剣に考えている。
更生したラーメン屋主人は家族が銃で殺されたことから、犯人の福建マフィアへの復讐を誓う。 そこに鉄砲玉の思惑が絡み、歌舞伎町は一気に暴力団同士の抗争の危険が高まる。
生方の活躍が光る、刑事物語。歌舞伎町の雰囲気、署内の状況が迫力を持って描写される。
マル暴デカ「生方」シリーズとして続編が読みたい。 1,600円/定価1,800円