2010年7月23日金曜日

指し手の顔 脳男II

乱歩賞受賞の脳男の続編。精神科医の「鷲谷」と「茶屋」警部を中心に事件が回る。
寛解したと思われた患者が起こす不可解な事件が続出。「鷲谷」は医師として、「茶屋」は刑事の経験から事件の謎に迫っていく。上下二巻のボリュームは警察内部の縄張り争いをスパイスにして、鈴木一郎が描くシナリオ通りに、一気に収束していく。力技を使う作者の手の中で、翻弄されるのが気持よく、一気読み。 ☆☆☆☆