R143から外れて5分も走ると「田沢温泉」、細い石畳の両側に旅館が並ぶ。高い建物はなく、風景に建物が溶け込んでいる。落ち着いた雰囲気と風格のある建物は古きよき昭和である。 どっしりとした3階建ては「ますや」。
古い琺瑯看板は、温泉入口にある「富士屋ホテル」が経営する国民宿舎、なんと懐かしいユースホステルも兼ねている。
石畳の最奥が「有乳湯」。近所の人がいっぱい、皆がシャンプーや石鹸を入れたおふろセットを抱えているのは、共同湯で備えつけがないから。
透明のきれいな湯の掛け流し、硫黄の匂いがするぬるい湯。じっくり浸かると冷えたからだがじんわりと温まる、だからバイクで温泉巡りはやめられない。泡が沢山付くのも面白い。
温まった後は、腹ごしらえ。盛りのいいと評判の「草笛 上田店」へ。住宅地の中に突然に現れる広い駐車場の奥に店がある。ちょうど昼時で満車、座敷とテーブルのある広い店内は人でいっぱい。大繁盛店だ。 「盛り」と「かき揚げ」を頼む。桶に蕎麦が山盛りで出てくるがこれで550円とは安い。甘めのそばつゆをたっぷり付けて啜り、噛みごたえののある蕎麦をガシガシと咀嚼。ラーメンで言えばバリ硬、麺の太さも不揃いだから、噛みごたえタップリ。 残りの半分はオロシと汁にとかすと、風味が変わってこれも上手い。玉葱のかき揚げを口直しに食べると、大盛りの蕎麦もあっという間に無くなる。香りは高いが三口でオシマイというような上品なそばより、食べ応えがあるのが一番だ。
お腹いっぱいになった後は、酒。上田といえば、真田幸村と六文銭。「山三酒造」はそのものズバリの「真田六文銭」を醸している。小さな売店には冷蔵庫があって、全種類が揃っているという。米の旨みが効いているという「特別純米」の4合瓶を購入。すっきりした冷でも上手い「特別本醸造」も欲しかったけど、サイドバッグに入らず断念。普通には売っていない「あらばしり」もあるという、これは搾りたて、加水していないから少しアルコール度が高いとは初めて知った次第。次回の再訪を約して、東部湯の丸ICに向かう。のんびり走るには雰囲気のいいところだ。
走行距離 476.5km、帰りも八風山トンネルを抜けて群馬に入るとどんよりした空
ジョグ 4.8km、31'56" (30分台は一日だけの幻?)