日経は大学教授を使っての新しい分野の開拓が上手い。小泉先生が15年以上も連載している「食に知恵あり」は今の時代に通用する「旨い物」を教えてくれた。温泉教授の「松田忠徳」は「古湯を歩く」で温泉と日本人のかかわりに光を当てた。
日本全国の古湯の資料を当って歴史を語り、人とのかかわりを記す。多くには共同湯があり、歌人文人が訪れ、名句、名文を残す。古地図に、昭和初期の温泉案内、昔の絵葉書が多く収容されている。それぞれの温泉には今の写真が載せられているが、トゲトゲしくなく懐かしさを感じる。古くから大切にされてきた温泉の魅力だろう。
ガイド本ではないから、所在地図と交通手段と宿が簡単に記されているだけ。読んでみると目の前に湯船が浮かび、浸かりたくなるのは温泉の魅力だけでなく、単行本化に際して全てを再訪したという温泉教授の力だろう。
★★★ 今度は東北、飯坂温泉でも訪れてみよう。
ジョグ 4.8km、31'20" (一週間ぶり)