前議員のセックススキャンダルによる辞職の補選。立候補したの大原は「犯罪被害者サポート協会」創設者で、犯罪被害者救済ののゼミを主催する准教授、自らも性犯罪の被害者であるという。
彼女の戦いでの、非合法団体からのサポート表明と身内からのリークによるマスコミでの暴露記事、対立候補の元秘書の暴行事件、自身のセックススキャンダル、選挙戦中の入院、果ては秘書による前議員へのトラップと、致命的な問題がどんどんと出てくる。大原のもとで事件を解決するのが、元公安の平澤栄治。問題ばかりが出てくるから、筋を追うので手一杯、途中で嫌になるが、なんとか最後まで読み通す。
選挙を扱ったミステリーは珍しいかも知れないが、「このミステリーがすごい 優秀賞」と、言うほどのものかなぁ。 最後の結末も、堂々の押出しというよりは肩透かし、という感じ。 定価1,600円 ★★★(時間は潰せたけど、再読はなし)