2012年5月21日月曜日

首を斬られた きたの御番所(佐藤雅美)

拝郷鏡三郎はお役をしくじった「縮尻役人」、今は大番屋元締めとして忙しい日を送る。娘はしっかりものだがしっかりし過ぎで夫を蔑ろにする、婿はのんびりで気がいいものの脇が甘くて問題を起こす。どこにでも居るような初老の親父。仕事はでき入り組んだ事件を解決したり、意地と面子でがんじがらめを解きほぐしたり、やることにソツがない。ほのぼのとした市井の出来事が、今そこで起こったように語られる。縮尻シリーズ、全部読みたくなる。★★ 定価 1,600円