2009年4月15日水曜日

昭和30年代モダン観光旅行

作者が集めた昭和30年代を中心とした観光絵葉書とコラム的なテキスト。
コレクションの中から「視覚的におもしろい」モノだけを集めたものだそうだ。グラフィックデザイナーの著者のレイアウトの効果もあり、見て楽しく、一冊がまるごと30年代「絵はがき」となっている。
旅の醍醐味は「遠くの知らないところを訪れ、見たことのない風景・風俗に触れる」ことだが、新幹線の延伸と飛行機の大衆化、高速道路の整備と自動車の普及」が日本を狭くした今、国内で「旅情」を味わうことは難しくなっている。この本はまだ、「国内観光旅行」が「先進でモダン」だった時代を上手に切り取って見せてくれる。御岳山や芦ノ湖、江ノ島は近くても魅力たっぷり。モノレールや羽田飛行場、国際線ロビーは憧れで近くても行くことの出来ない場所だ。この絵はがきで、空想30年代旅行が満喫できる。
国際線ファーストクラスはまさに雲の上だ: ★★★ (ファーストクラスに畳敷きのロビーがあったなんて、、、 スチュワーデスの着物サービスは知っていたけれど)
スキー場は別天地だ: ★★★ (スキー場も雲の上だ、お金持ちのスポーツだったっていうことがわかるなぁ)