2010年7月10日土曜日

東京発 読んで旅する四季の山々

木暮理太郎が『望岳都東京』を記したのは、1938年発行の『山の憶い出』でのこと。この本で語られるのは、多くが奥多摩、大菩薩、奥武蔵の山々、70年以上前に木暮理太郎が歩いた場所ある。この本ではその60年後の山歩きの姿。かつて秘境だった山には縦横に林道が走り、峠は役目を終え名前だけが残っている。
著者はサラリーマンをしながら年間50日は入山しているという。豊富な山歩きの中からの厳選東京付近の山紀行。日帰り山行、下山後は温泉、景色と植物をめでて歩くというのは一般的な姿であり、この意味でガイドとしての価値も高い。
読むと山に登りたくなる。 890円/定価1,300円