2009年11月29日日曜日

ぜいたくな落語家

六代目小さんの襲名があったのは2006年の秋だったからもう3年も前。末広亭10月上席での襲名披露興業で購入。
二代目末広亭席亭が言ったという「いいよ、御曹司の芸だよ」のとおりの控えめな半生記。修行時代も三語楼襲名後も偉大な親のもとで苦労もしたのだろうが全く触れられていないところに、六代目小さんらしさが現れていると感じた。派手でにぎやかばかりが落語ではない、落ち着いた、地味な落語もいいものだ。そもそも寄席の演者がすべてにぎやかだったら面白くない。
この時の昼の部主任はこの前三平を襲名した「いっ平」。世代交代が確実に進んでいる。小さんは相変わらず地味。襲名から今に至るまでポジティブな支援は少ないままのようである。これも五代目小さんの影が消えていないからだろう。でも、六代目はきっと化けるに違いない。 がんばれ小さん。