2010年6月8日火曜日

時刻表2万キロ

日本鉄道文学の泰斗「宮脇俊三氏」のデビュー作。中央公論社の名編集者にして常務でもあった氏が休日を使っての国鉄全線乗りつぶし、その最後を綴ったもの。
計画して全線乗車を目指したわけではないから、どれも東京から遠かったり、接続が悪かったり、朝晩だけのダイヤだったりと、計画を立てにくい線ばかり。愛読書である「時刻表」からこれしか無い、という精緻な計画を立て,実行する。が、毎回うまく行くわけではない。 ここが面白い。 女子高生には優しく、男子高校生には冷たい、のみすぎで寝過ごし乗り遅れる、など、作者の素がチラっと顔をだすのも面白い。
国鉄の最後を飾る素晴らしい紀行文。